今月16日に、県内の基準地価公示(7月1日時点)が行われました。今年は再開発の進む名古屋駅周辺の5地点で地点別変動率の全国1~5位を独占するなど、再び名駅地区における不動産需要の回復が鮮明になってきました。不動産事業を手がける井門エンタープライズ(東京都品川区)が増築を計画している写真の「井門名古屋ビル」も、昨年より36.0%上昇し、全国2位の伸び率となりました。またこのビルは2007年の基準地価でも前年比40.1%の上昇を記録し、地点別で全国1位の伸び率となっています。
さて、建設予定地は「ダイワロイネットホテル新幹線口」と、現「井門名古屋ビル」に囲まれた狭小地です。現在は平面のコインパーキングとして活用されていますが、元々はタワー型パーキングがありました。
計画では、増築部分は現ビルより1フロア多い地上10階建て(搭屋含む?)とし、延床面積は3,178㎡。既存部分(7,093㎡)と合わせると10,271㎡の大型ビルに生まれ変わります。1階には店舗が入り、2階以上はオフィスや会議室が入ります。また、既存部分は1976年に竣工しており、今回の増築工事に合わせた改修も検討されています。完成予定は2017年10月末の予定です。
ここから名駅方面を撮影する度に、井門ビルの裏側が目立つのが気になっていましたが、増築によって景観も向上するため、規模は小さいものの私にとっては朗報でした。
一方、こちらは「ダイワロイネットホテル」のさらに西側に建設中の「(仮称)名鉄イン名古屋駅西」。13階まで組み上げが完了し、14階部分を構築中です。完成後は23階建て、高さ93mの高層ビルとなります。
名鉄インは6階~23階のフロアに計313室を設け、低層階には店舗などが入る予定です。名鉄インでは初の高層ホテルとなります。
西側壁面でも、外壁パネルの取り付けが進んでいます。
名駅方面。
名古屋駅西側では、リニアの開業を見越してビジネスホテルなどの建設ラッシュが巻き起こっています。こちらは線路を挟んでJPタワー名古屋やルーセントタワーに程近い場所に建設中の「リッチモンドホテル」。現在の「リッチモンドホテル」は、ダイワロイヤルから分社化したアールエヌティーホテルズが運営しています。市内では伏見の「リッチモンドホテル名古屋納屋橋」に次ぐ2箇所目となります。
建物は10階建てで、本棟は既に最上階まで組み上がっています。その手前(南側)のスペースに、駐車場棟が建設されます。
現地掲載のイメージ図。
JPタワー前より。
ルーセントタワー前より。
こちらは太閤通口から都計椿町線を南へ下って、ささしま地区へと繋がる延伸区間の始点となる「太閤一丁目」交差点。その北西角に14階建ての「(仮称)ダイワロイネットホテル名古屋太閤口」が建設中です。長年青空駐車場として活用されてきましたが、いよいよこの土地にも建物が姿を現す時が来ました。ささしま地区では、地区のシンボルタワーとなる「グローバルゲート」にプリンスホテルの出店も決定しており、名古屋駅西口では空前のホテルラッシュとなっています。
その他、周辺の土地でも古い民家を取り壊してコインパーキングを整備していたりと、駅西地区の土地の動きが今までになく活発化してきているのがわかります。
※写真は2015年9月12日撮影。