名鉄栄町駅の改札口に直結する「森の地下街」の一部エリアにて、2017年10月よりリニューアル工事が始まりました。改札口と久屋大通公園を結ぶ「もちの木広場」周辺を中心に、約3億円をかけて天井板や案内サインなどのリニューアルが行われます。2020年度までの完成を目指す久屋大通公園の再整備計画に合わせたもので、他にも近隣の地下街では「サカエチカ」のリニューアル(総事業費34億円)が既に始まっているほか、2014~2015年度に大規模リニューアルを終えた「セントラルパーク」でも、公園の再整備が完了する2020年度にテナントの入れ替えが検討されるなど、栄地区一帯で再開発の機運が高まっています。
出典 名古屋交通開発機構インフォメーションサイトより
「森の地下街」の歴史は「サカエチカ」よりも古く、1957(昭和32)年に開業した栄地区で最も古い地下街です。地下鉄東山線ホームの真上にあたる「中央一番街」を中心に、北側と南側のエリアに約100の店舗がひしめきます。大部分は2002年の「オアシス21」の開業に合わせてリニューアルが完了していますが、名鉄栄町駅の改札口に近い「もちの木広場」周辺(上図:北エリア)は昭和の雰囲気を色濃く残したままとなっており、開発が遅れていました。
出典 中日新聞 WEB版 2017/11/23 朝刊より
森の地下街(もちの木広場周辺) リニューアルイメージ
リニューアル計画では、天井板を木目調のアルミニウム製部材に一新するほか、照明のLED化、案内サイン類の一新が行われます。「もちの木広場」は久屋大通公園の中央部にあり、名鉄栄町駅の改札口や「セントラルパーク」地下街と直結しています。地下へ自然光が差し込む「森の地下街」唯一の空間であることから、地下にも大通公園の木々を連想させるデザインを取り入れることで、地上と地下の連携強化を図ります。開業当時の大理石の床や壁タイルなどはそのまま残ります。
もちの木広場にもリニューアル計画が浮上!
久屋大通公園内にある「もちの木広場」(再掲載)
同広場は、大通公園の再整備計画の中で、エスカレーターやエレベーターなど地上と地下を結ぶ昇降機能の集約拠点に位置づけられており、広場自体も今後大幅なリニューアルが行われることが想定されます。
MEMO
森の地下街 北エリア(もちの木広場・名鉄瀬戸線改札付近)の様子(2017年11月26日)
北二番街スロープ付近
「森の地下街」では、真下が東山線のホームとなっている”中央一番街”が、南北のエリアよりも高い位置にあるため、高低差のある個所にはスロープやエレベーターが設けられています。
こちらも開業当初からあると思われるシャンデリア。リニューアルによる撤去が予想されます。サカエチカにも別のシャンデリアがありましたが、既に現存していません。
MEMO
名鉄栄町駅改札口
栄町駅は一日4万人の利用客がありますが、東山線改札付近に比べると店舗も少なく、人通りもまばらで少し寂しい雰囲気です。改札の向かいに「もちの木広場」への出入口があります。
地下鉄名城線 北改札付近
こちらは既に着工していました。同じく改札の向かいに「もちの木広場」への出入口があります。
昭和テイストの照明と誘導灯。扉のサッシはこのまま残ると思われます。
一部の誘導灯は新しい「コンパクトスクエア」型に交換されていました。
セントラルパーク
久屋大通公園の地下に広がる「セントラルパーク」は、名古屋の地下街で最大規模の面積を誇ります。地下鉄東山線のコンコースに直結した「サカエチカ」や「森の地下街」に比べると、やや賑わいに欠けますが、大通公園の再整備による巻き返しを図ります。
森の地下街(北一番街)へ
最近はあまり見かけなくなった公衆電話のピクトグラムを発見!
リニューアルに伴い、お役御免となるようです。
昔は横にもズラリと公衆電話が並んでいた形跡が残る。金山駅の自由通路には今でも沢山の公衆電話が置かれていますが、1つ残らず無くしてしまうと、有事の際に携帯電話が使えないと困ってしまうような…
このあたりが最も工事が進んでいました。
新しいデザインの案内サインが仮の状態で設置される。
北一番街から中央一番街方面
こちらにも。天井の配線工事が終われば、正式な内照式サインに付け替えられると思われます。
中央一番街は「森の地下街」で最も高い位置にあるのがわかります。
森の地下街 南エリア(サカエチカ・中日ビル付近)の様子(2017年11月26日)
南一番街と南三番街のクロスポイント
森の地下街の南エリアは、天井板もリニューアルされており、北エリアに比べて雰囲気も明るい。
森の地下街(中央一番街)
東山線ホームの真上に平行して広がっており、人通りも多く活気を感じます。
※すべて2017年11月26日撮影。