さて、またも名駅前にて動きが出てきました。桜通口前の桜通沿いに立地する「第2堀内ビル」と「第5堀内ビル」が閉館することが明らかになりました。中日新聞が今月15日(火)に「第5堀内ビル」の入居テナント(ロゴスキー)の特集の中で報じたものですが、現地調査の結果、どうやら隣の「第2堀内ビル」も合わせて閉館するようです。
「堀内ビル」とは?
「堀内ビル」は、名駅桜通口付近にて複数のビルを所有する地元資本の大地主「堀内家」が所有するオフィスビルです。大名古屋ビルやダイヤビルでおなじみの「三菱地所」、スパイラルタワーズの建設や、名鉄・近鉄名古屋駅の再開発にも参画予定の「三井不動産」など、超大手不動産が周辺の土地を押さえている中で、名鉄と並んで名駅において古くから存在感を示してきました。
第2堀内ビルは1974年竣工、第5堀内ビルはなんと1952年で、旧大名古屋ビルを大きく引き離し、ミッドランドスクエアの前身である「毎日名古屋会館」よりもさらに1年先輩です。
第2堀内ビル地下の飲食店は営業していませんでした。定休日?閉鎖済み?
第2堀内ビルに入居している「ドコモショップ名古屋駅前店」の閉店案内。「第5堀内ビル」の閉館は耐震基準をクリアしていないためで、2014年の時点で既に閉館が決まっていたそうですが、おそらくこの第2堀内ビルも同じ理由だと思います。この先建替えられるかどうかはまだ分かりませんが、新たに耐震工事を行うより一緒に解体したほうが良いと踏んだのでしょう。
すぐ向かいにある「第3堀内ビル」は地上15階建ての大型オフィスビルです。こちらは1982年竣工で、堀内ビルの中では最も新しいですが、それでも35年近くが経とうとしています。先の2棟の決着が付かない限り動きは無いでしょうが、それより先に私としては大本命の「第1堀内ビル」(1964年竣工)の再開発を首を長くして待ちわびています…笑
名駅再開発は「東」へ。
名古屋三交ビル建替え計画
既に報道されているとおり、三重交通は地下鉄「国際センター」駅前に立地する「名古屋三交ビル」(写真中央)の建替えを計画しています。2018年度に着工し、賃貸オフィスやホテル、商業施設などの機能導入を検討しています。構想そのものは随分前から浮上していましたが、景気の浮き沈みによりしばらく建替えのタイミングを伺っていたものと思われます。着工までに計画を具体化させ、規模や細かなスケジュール等を決定する予定です。
名古屋三交ビル
現在の名古屋三交ビルは、1974年竣工・地上12階建て(延べ1万0397㎡)のオフィスビルで、上層階には三重交通のグループ企業が入居しています。低層階には一部商業テナントが入居しています。三重交通ホールディングスは、本年開催される「伊勢志摩サミット」や2027年のリニア中央新幹線の開業を見込み、三重県鳥羽市の「鳥羽シーサイドホテル」や菰野町の「御在所ロープウェイ」の改修など、お膝元でも積極投資に踏み切ります。
桜通には、地下鉄名古屋駅と国際センター駅を結ぶ「ユニモール地下街」が並行して伸びていますが、沿線のビルは金融テナント中心のオフィスビルが多く、休日の地上はどうしても地下に比べて賑わいに欠けます。
キャッスルプラザ裏(資生堂名古屋ビル跡地)
かつてこちらで紹介した「資生堂名古屋ビル」の跡地は、とりあえずコインパーキングとなりました。キャッスルプラザは現在は医薬品大手の「興和」が所有しています。ここの区画が大々的に動けば、名駅前の動線は劇的に変貌すると思いますが、まだまだ先になりそうです。
※すべて2016年3月26日撮影。