最近、特に夜はめっきり涼しくなってきて、コオロギも見かけるようになり、少しずつ秋の気配を感じるようになってきました。いっそのこと、このまま冬へ一気に移行して欲しいというのが本音です…笑 名古屋の暑さだけはどうも苦手ですね。
さて、名古屋駅前の「白川第三ビル」の解体工事がいよいよ始まりました。ビル北側のスクランブル交差点の信号が移設された頃からなんとなく気配は感じていましたが、隣にあった「三井ビル北館」のようにメディアに出ることなく、静かに始まっていたのが意外でした。旧ピカデリーが入っていた三井ビルと違って普通のオフィスビルなので、注目度も低いのかもしれません。しかし、ビル好きや再開発ファン?にとっては非常に気になる工事だと思います。
おそらく、名駅へ来る人が「白川第三ビル」を最も多く目にする場所が、このスクランブル交差点だと思います。解体工事に伴い、真ん中の歩行者信号が移設されています。
解体用の足場も組まれ始めています。
北側(ミッドランド)方面。名駅近辺は無電柱化がなかなか進みません。
ビル南側。背後に見える超高層ビルはミッドランドスクエア。そして左にへばりつくように建っているビルが「菱信(りょうしん)ビル」です。
再び北側へ。手前から順に「菱信ビル」「白川第三ビル」「コムテックタワー」「琥珀ビル」「名駅imAiビル」そして建替え中の「第二豊田ビル」です。東和不動産は当初、第二豊田ビルの建替えに伴い、隣接するコムテックタワーや名駅imAiなどとの一体的な再開発を目指していましたが、実現しませんでした。第二豊田ビル単独での建替えとなり、跡地には、地上25階・高さ115mの超高層ビルが建設されます。
菱信ビルの手前にはかつて「三井ビル北館」がありましたが、この三井ビルと菱信ビル・白川第三ビルを一体的に再開発するという噂がかなり前からあります。しかし、三井ビルと白川ビルにはその前触れとも取れる動きが出ている中で、これまで唯一間に挟まれた「菱信ビル」にそれらしき動きが全くなく、一時は三館単独での建替えも危ぶまれました。
三井ビル北館跡地。2012年12月に更地となり、現在はコインパーキングになっていますが、敷地は引き続き三井不動産が管理しています。最後に取り残された「菱信ビル」では、レトロな飲み屋街「メイヨン」が2012年4月にオープンしましたが、その公式サイトには『菱信ビルの閉鎖に伴い 2014年4月30日(日)に閉店いたします。』とあり、来年の春以降「菱信ビル」の解体工事が始まるものと思われます。
そうなるといよいよ気になるのが再開発の行方です。三館合わせた敷地は、南のスパイラルタワーズ(旧三井ビル東館・南館跡地・約3,540m2)よりも広く、跡地の高度利用が期待できます。また、名駅通りを挟んで名鉄百貨店(こちらも再開発予定)がすぐ向かいにあり、ミッドランドスクエアやスパイラルタワーズなどの大型複合施設に挟まれた、非常にポテンシャルの高い一等地です。2012年5月に発行された東洋経済「進化する名古屋」には、『上層部を住居部とする高層ビルへの建て替え計画もある』とありますが、今のところそのような計画は発表されておらず、あるとしても水面下での動きにとどまっていると思われます。ただ、新・第二豊田ビルにはホテルやシネマコンプレックスが入るだけに、この立地でマンションメインというのは勿体ない感じもしますが、今後激化が予想されるオフィス需要の争奪戦を考えると、控えめな計画も仕方がないのかなと思います。せめて商業施設を充実させてくれれば嬉しいですね。
さて、冒頭の写真のとおり白川ビル地下は既に封鎖されていますので、ついでに菱信ビルの地下を見てみましょう。地下のフロアマップではなぜか「白川第三」ではなく「第三白川」になっていました。こうしてみると結構店舗がありますが…
既に4割以上の店舗が閉店済み、もしくは閉店寸前の状態となっています。
こちらの店舗も閉店『セール』中。奥にはまだ「三井ビル北館」の表記が残っています。
まだまだ現役の店舗もあります。
エレベーターホールにあったフロア案内。少なくとも地下店舗の閉鎖から内容は全く更新していないようで、実際のオフィスの入居率は判断できませんでした。