名古屋市営地下鉄では、2015年度に東山線の全駅で可動式ホーム柵の設置が予定されています。一日約123万人(2013年度)が利用する市営地下鉄でも断トツで利用客の多い東山線は、平日・休日問わず混雑率が高く、国の方針もありホームの転落防止対策が急務となっていました。名古屋の地下鉄では、上飯田線と桜通線には既に設置されていますが、名城・名港線は2016~2021年の設置予定、鶴舞線は名鉄犬山線・豊田線と相互直通運転を行っているため設置のメドは立っていません。
東山線名古屋駅、栄方面の1番ホーム。
ホームのリニューアル時に設置された壁の白い化粧版が一部取り外され、開業当時の壁タイルが出現しています。しかし、名古屋の地下鉄では開業以降ホームの大規模なリニューアルが行われた駅は少なく、栄駅も含め、未だほとんどの駅が開業時のままのスタイルとなっています。
ホーム可動柵設置後のイメージ図(第9回名古屋市交通事業経営健全化委員会 「経営健全化計画に対する平成26年度の取り組み」の資料2より)。ホーム柵の設置により、ホームの壁に設置されている広告が隠れて見えなくなってしまうため、現在の高さより60cm程度上部に移設し、広告枠も現在の10枠から14枠に増やすことになっています。
場所によっては、そのまま上部に移設しようとすると壁の排気口に干渉してしまうため、左右にも位置調整が必要になります。また、ホームの乗車位置を示す点字ブロックも、新しいものが既に設置されていました。これは名古屋駅だけでなく、東山線内の他の駅でも見かけました。一時的なものなのかはわかりませんが、可動柵の設置に伴い、全駅で乗車位置の変更が必要になるのかもしれません。
整列乗車を喚起する表示板。今は2列が一般的ですが、昔は3列が主流だったのでしょうか。今は亡き「丸善ビル」のテナント広告もそのまま残されています。
※写真はすべて2014年11月22日撮影。