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たまには時間をかけての移動も楽しい 東海道線の古き良き夜行列車「ムーンライトながら」に乗ってみた。

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JR東海道線の「大垣夜行」を前身とする「ムーンライトながら」(東京ー大垣)は、かつては毎日運行する定期列車でした。しかし、高速バスの急速な需要増加により徐々に運行本数を減らし、2017年現在の上りの停車駅は、岐阜・名古屋・豊橋・浜松・静岡・沼津・横浜・品川・東京。定期運行時代と比べると、停車駅も大幅に削減されました。JR東日本やJR西日本が豪華寝台列車を相次いで開発する中、昔ながらの車両で長旅気分を味わえる列車もかなり希少となってきたので、今回東京遠征を機に初めて乗ってみました。

「ながら」に乗るには

ネットで検索すると、「ながら」のお得な切符の買い方についてはたくさん出てくるので説明の必要はないかもしれませんが、今回用意する切符は3つ。ムーンライトながらは全席指定の「快速」なので、特急料金は必要ありません。まず指定席券(520円)の購入が必要です。加えて、名古屋→東京までの運賃ですが、この区間を普通に買うと6,260円となりますが、この先もシーズン内に普通電車に乗る機会が多数ありそうならば、「青春18きっぷ」なるものを買うとかなりお得に乗れるのはご存知かと思います。青春18きっぷは計5日間使えるJR普通電車の1日乗車券で、1枚11,850円です。しかし、今回名古屋から乗るので日付をまたぎますが、18きっぷを単純に2日間分消費すると名古屋から乗車してすぐ日付が変わってしまうので勿体ないです。そこで、日付を超えて最初に停車する駅(今回は豊橋駅で1,320円分)までの普通乗車券と、豊橋から先、東京までの普通乗車券の代わりとして青春18きっぷ」を購入する方法が一番安く済みます。分からない場合は窓口の駅員に聞けば教えてくれます。青春18きっぷ11,850円÷5日間分=1日あたり2,370円とすると、①+②+③合計4,210円。新幹線代の半分以下でさらに宿代も節約できます。(※18きっぷには発売期間・利用可能期間がそれぞれあるので、都度ホームページ等で確認が必要です。夏シーズンは7月1日~8月31日まで発売/7月20日~9月10日まで利用可)

空席の確認方法については、JRサイバーネットが便利です。JR東海管内にお住まいの場合、予約・きっぷの購入は「みどりの窓口」で行うのが前提となります。ネット上で予約をすると、JR東日本管内の駅でしか切符を受け取れないためです。今回乗車したのは8月14日の深夜でしたが、たまたま当日発車する1時間くらい前に窓口で予約・購入できました。前日までは満席となっていて諦めモードだったのが、当日サイバーネットを見てみると”空席残りわずか”の「△」表示に変わっていたためです。運行日にもよりますが、△表示のうちに窓口へ飛んでいけば、当日もしくは運行日直前でも購入できるチャンスがありますので、スケジュールの調整が柔軟にできるようであれば、諦めずに粘ってみてください。(6:30~22:30以外の時間帯は受付時間外となり、閲覧ができないので注意)

 23:18 名古屋駅

名古屋駅は3番線から発車します。列車は1~10号車までありますが、ホーム頭上の乗車位置表示は「ながら」非対応のため、足元のステッカーのある場所に並びます。(2017年8月15日撮影)

発車2分前。この日は比較的余裕を持って列車が到着しました。遅れていると停車時間が30秒くらいしかない場合があるので、写真を撮ったり自販機でお茶などを買っていると置いていかれます。以前、お茶を買ってキオスクを出た瞬間、最終の特急しなのに乗り損ねました。笑 ※今回も停車時間の関係上、一部名古屋駅ホームの様子を2日間に分けて撮影しています。

旅行カバンを持った人が大勢乗り込む。(2017年8月15日撮影)

味のある「東京」のフォントが好き。

名古屋駅3番線に停車中。すぐに発車となりそうなので、中へ。

車内デッキあり。ただし車内販売や自販機などはないため、飲み物などは事前に購入するか、途中停車時間の長い浜松・沼津の両駅(いずれも10分前後停車)で購入する必要があります。途中駅で外に出る場合、窓側の席の場合は隣の席の人へ事前にその旨伝えておくといいかもしれません。

車内にはトイレとは別に洗面所を複数個所併設。国鉄車両ならではの雰囲気が色濃く残り、長旅の気分を味わえる。

名古屋発車直後の車内。

シートはリクライニング式。車内は終点まで消灯しないため、眠れない場合に備えてアイマスク推奨。

 4:41 横浜発車

 5:05 東京着

東京と言えど、早朝のターミナル駅はどこも静かなので、スムーズに移動でき、一日を有効活用できる。

今回乗ってきた車両は緑のストライプが特徴的な、通称”踊り子色”。

 「ムーンライトながら」の今後

 JR東日本185系

この「ムーンライトながら」に使用されている185系は、1981年に誕生したJR東日本の国鉄車両。東海道線「踊り子」(東京~熱海~伊東~伊豆急下田)(東京~熱海~三島~修善寺)などの特急運用にも使用されてきましたが、2017年、JR東日本が185系の踊り子運用からの撤退と、後継のE257系による置き換えを発表しました。これにより、JR東日本が運行する特急電車から国鉄車両が完全消滅することとなります。気になるのは「ムーンライトながら」の車両がどうなるか。「ながら」は当初JR東海の373系で運行されていましたが、定期運行ではなくなった2009年春休みシーズンより、JR東日本の車両に変更されました。車両はさいたま大宮の車両基地に所属しており、その車両が大垣まで来るようになっただけでも凄いことですが、走行距離の大半がJR東海管内であることを考えると、再びJR東日本の車両で置き換えるより、「ながら」の運行自体が完全廃止になる可能性も出てきました。

既に全廃が発表されている、オール2階建て新幹線「E4系」との2ショット。

 JR東海とJR東日本の連携

 東京⇔沼津 直通便

東海道線では、東京~沼津間を結ぶ直通列車(10両編成)が一日9便設定されています。うち、朝5時台に東京駅を出発する列車(2本)はいずれも沼津まで直通しています。(他15~17時台と19~22時台に各1本)

 E231系

JR東日本の普通電車がJR東海管内まで乗り入れる数少ないダイヤの1つです。E231系やE233系は常務訓練や臨時列車で最長”浜松”まで乗り入れ実績がありますが、定期便では沼津までの運行となっています。

 観光振興

2017年は、長野県内では7年ぶりとなるJR観光キャンペーン「信州デスティネーションキャンペーン(信州DC)」が開催され、JR東海とJR東日本が共同で臨時列車を運行。JR東海の特急しなのがJR中央東線(茅野駅)へ初めて乗り入れるなど、色々と新しい試みも行われている様子。

2017年夏シーズンのムーンライトながらは、大垣→東京(上り)は8月20日まで、東京→大垣(下り)は8月19日運行しています。その後も、例年通り年末年始や来年の春休みシーズンなどにも運行されると思いますので、まだ乗車されたことのない方、是非今のうちに楽しんでみてはいかがでしょうか。

※2017年8月14日~15日撮影。

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