「ささしまライブ24地区」は、名古屋駅の南に広がる旧国鉄笹島貨物駅跡地、約24ヘクタールに及ぶ再開発エリアで、名古屋市が中心となって整備を進めています。2005年には愛知万博のサテライト会場としても活用されました。
現在は、万博の開幕と同時に開業した東急不動産の複合商業施設「マーケットスクエアささしま(旧ラ・バーモささしま)」と「ZEPP名古屋」がそのまま営業を続けています。2012年4月には愛知大学の新キャンパスが開校しました。続く2015年には、大和ハウスが建設を進めている賃貸住宅・物販店・高齢者施設などの入る複合施設「ロイヤルパークスささしま」がオープンするほか、ベストブライダルが計画を進める、結婚式場・レストラン・宿泊機能を備えた複合施設が開業します(規模は不明)。2016年度には中京テレビが、昭和区高峯町と中区栄に分散している本社機能を移転させます。2017年度には愛知大学の本館が供用を開始するほか、オフィスや外資系ホテルなどの入る超高層複合ビル「(仮称)グローバルゲート」が開業する予定です。しかし、グローバルゲートに関しては前回の計画発表時からかなり間が空いているので、現在は計画が変更されているかもしれません。ただ、中京テレビの新社屋の建設が決まったことで、外資云々はともかくある程度のホテル需要は生まれてくるのかなと思います。
ロイヤルパークスささしまの建設予定地。愛知大学のキャンパスからは、都市計画道路椿町線を挟んで西側にあります。
北側には名古屋駅前の超高層ビル。
上2枚は“現在地”の場所から撮影しています。
ささしまライブ駅からは、徒歩1分ほどの距離です。
現場はお盆休み中。
【ロイヤルパークスささしま 概要】
階数 西棟・南棟・東棟(3棟)―いずれも地上19階
高さ 65.35m(最高高さ)
延床面積 46,067.92㎡
敷地面積 7,686.66㎡
建築面積 4,508.07㎡
総戸数 賃貸住宅―502戸・有料老人ホーム―約100室・保育所―約100人収容
竣工予定 2015年末
建設地 名古屋市中村区平池町4丁目60番5(ささしまライブ24地区内西街区)
建築主 大和ハウス工業
設計 大和ハウス工業・浅井謙建築研究所株式会社
用途 共同住宅(賃貸)・有料老人ホーム・保育所・貸店舗(物販・飲食)・寄宿舎
市内の中でも、かなりの規模です。
大和ハウス公式サイトの「画像利用申請フォーム」より取得したイメージパース。左から西棟・南棟・東棟です。
【参考】「JR名古屋駅」南側大型再開発エリア 「ささしまライブ24地区西街区」取得(2012年4月10日 大和ハウス工業プレスリリース)
都市計画道路椿町線。右から都市計画道路笹島線と掘割式で交差し、その奥であおなみ線・近鉄線・JR関西線をアンダーパスし、JR名古屋駅太閤通口まで繋がります。
中京テレビ新社屋建設予定地。
椿町線アンダーパスは2016年開通予定です。何本もの線路をくぐる大工事なので、夜間もバリバリ工事が行われています。
名駅からぐるっと歩いて、あおなみ線「ささしまライブ」駅に到着しました。階段の屋根は最近設置されました。
塩漬け状態となっている「(仮称)グローバルゲート」建設予定地です。敷地面積は約17,000㎡もあり、かなり広い敷地です。一番新しい発表では、地上37階・高さ170mのWESTタワーと、地上18階・高さ90mのEASTタワーが建設されることになっていますが、最近はめっきり音沙汰がなく、計画が変更されている可能性が高いです。ささしまライブの中核的施設となる非常に重要なプロジェクトなので、ぜひとも実現してほしいところです。
都市計画道路笹島線のアンダーパス。現在は愛大生用の仮の通学ルートが設けられています。キャンパスの手前にある敷地には公園が整備されます。公園にはせせらぎも整備され、右奥の中川運河船溜まりへ流れ出るようになります。水は現在建て替え中の露橋水処理センター(2017年稼働予定)で高度処理された綺麗な水が使用されます。
【参考】高度処理水を活用したささしまライブ24地区・中川運河堀止の環境整備(ナゴヤ・ポートニュース 平成22年5月号)
中京テレビ新社屋建設予定地。
【中京テレビ新社屋 概要】
階数 地上11階(搭屋1階?)
高さ 54.5m(電波塔最高部145m)
延床面積 31,723㎡
敷地面積 7,120㎡
建築面積 4,454㎡
着工予定 2014年3月
竣工予定 2015年11月
移転完了 2016年秋
建設地 名古屋市中村区平池町4丁目60番11(ささしまライブ24地区内東街区)
建築主 中京テレビ放送
設計 日建設計・伊藤建築設計事務所JV
【参考】都市再生特別措置法に基づく民間都市再生事業計画の認定について(2013年3月19日 国交省ホームページ)
【参考】ささしまライブ24地区の土地取得について(2011年5月11日 中京テレビプレスリリース)
電波塔はガラス張りとなっており、かっこいいデザインです。低層部のデザインにもう少し工夫が欲しかったですね。低層部の東側壁面(公園・愛大キャンパスモール側)には大型ビジョンが設置され、災害時の情報発信などもできるようになるようです。また、屋上庭園も整備される予定です。
椿町線・笹島線交差部と、ロイヤルパークスささしま建設地。
かなり深いところまで掘られています。
いつもならここから徒歩で名駅まで帰るところですが、35度を越す猛暑に耐え切れずあおなみ線へと直行しました(笑)
あおなみ線・近鉄線・JR関西線をまたぐ歩行者・自転車専用のオーバーパス(ささしま米野歩道橋)。2011年9月に開通しました。
【参考】ささしま米野歩道橋(オーバーパス)の概要(名古屋市ホームページ)
名古屋臨海高速鉄道あおなみ線「ささしまライブ」駅。現在は利用客が極めて少なく、無人駅となっています。
名駅までは1駅です。manacaなど各種ICカードが使えます。ただし名古屋市交通局が発行する「ドニチエコキップ」は使えません。使えるとかなり便利なんですが…。愛大生は現状名古屋駅から徒歩で通学する人が圧倒的に多く、ルート上にムービングウォーク付き地下通路が新たに整備される予定なので、“あおなみシフト”はなかなか難しい状況です。
ただ、私が13時ごろ乗車したは、次が終点ということもあり150人以上は乗っていました。金城ふ頭のレゴランドなど明るい話題もありますので頑張って欲しいですね。