ルーセントタワーの敷地内で何やら工事が始まっていたので、見てきました。
敷地南側に面したアプローチ部の入口付近で行われています。
エントランス付近では、タクシーが常駐。
工事箇所の着工前(2013年9月1日撮影)
その後、柵で覆われ重機でタイルをほじくり返しています。(柵外より撮影)
変電所の離れでも建てるのでしょうか。
ルーセントタワーは、2008年公開映画「クロサギ」のロケにも使用されました。現在名古屋でオフィス面積の最も大きいビルとなっています。92年の準備組合発足から、15年の時を経てようやく完成しました。
【名古屋ルーセントタワー 概要】
階数 地下3階・地上40階(搭屋1階)
高さ 180m
延床面積 115,200.34㎡
敷地面積 14,100.54㎡
建築面積 3,883.02㎡
竣工年月 2007年1月
建設地 名古屋市西区牛島町6番1号
建築主 牛島南地区市街地再開発組合(名古屋鉄道、中部電力、トヨタ自動車、住友生命、大成建設ほか)
設計 日建設計
地下1階~地上3階 商業施設(店舗面積約5,000㎡)
地上4階~地上40階 オフィス(約74,000㎡)
オフィス面積に関しては、ルーセントタワー南側(名駅一丁目1番北地区内)に建設中の日本郵政の新ビルが上回る(約87,000㎡)ため、2015年の新ビル完成後はそちらにナンバーワンの座を譲ることになりそうです。
密かに協議が進められていると思われる、名駅一丁目1番西地区再開発予定地。日本郵政の新ビル建設地のさらに西側に当たります。名古屋での大型再開発では、街区内の既存建物を全てまとめて建替えることがなかなか出来ていないのが現状ですが、こちらは果たしてどうなるでしょうか。
ルーセントタワーの東側には、工作機械メーカー「森精機」の本社ビルがあります。森精機は、2009年からドイツの工作機械大手「ギルデマイスター(DMG)」と資本・業務提携を行っており、2020年までの合併に向けた協議が進められています。今年10月1日付で両社の社名が統一され、新たに「DMG森精機」が発足しました。本社外壁のロゴも新しいものに取り換えられています。
森精機は、社名統一を機にフォルクスワーゲンの主要部品メーカーなど欧州での売り込みを強化するほか、ギルデ側はトヨタやホンダの部品メーカーと取引とのある森精機の営業網を活かし、日本やアメリカでの市場開拓を目指すとしています。
9月にドイツで開かれた「欧州国際工作機械展示会」では、両社が共同開発した「セロス」と呼ばれるタッチパネル式の大型操作盤が展示されました。スマホのように指先で触れて操作ができ、画面を従来の2倍の21.5インチに拡大、20カ国語での操作ができるそうです。私たちの気づかないところで技術は確実に進歩しているんですね。
現時点での世界シェアは10%~15%(両社合算)で業界首位となっています。
さて、ここらで地下に潜ってみましょう。
地下鉄名古屋駅とルーセントタワーは、専用地下道「ルーセントアベニュー」で接続しています。駅からタワーまで雨に濡れることなく移動することができます。通勤ラッシュ時などは沢山の人が行き交います。
沿道に店の無い、ただの地下道ならば無機質なものになりがちですが、ルーセントアベニューは、小洒落た壁画や特殊なライトアップ演出で行き交う人々の目を楽しませてくれます。
広告もスポットライトで照らされており、細かな演出が面白いです。
壁画はグラフィックフィルムを貼っています。このフィルムは、名古屋市に本社を置く道路標識の製造で国内シェアNo1の「キクテック」が施工したものだそうです。そもそも、案内標識の文字や規制標識の図柄などがシールで出来ているのも知りませんでした。道路標識の製造には、土台となるアルミ板にシールを手作業で貼り付け、仕上げに専用の機械で熱を加えて密着させているようです。手作業とはいえ貼り付けには1ミリのズレも許されないので、職人技が必要ですね。
地下の飲食街中央にあるエレベーターホール。
ルーセントタワーには、敷地内や建物内にいろんなオブジェがあって、見応えがあります。
夜に行ってみると昼間とはまた一味違った雰囲気を味わえるかもしれません。
タワー本棟の南側にはイタリアンレストランの入る別棟が独立して建っています。
比較的静かで広々とした公開空地は、ちょっと一息つくにもおすすめのスポットです。
※写真は一部を除いて2013年10月27日撮影。