東山動植物園では「東山動植物園再生プラン基本計画」に基づく園内施設の大規模な改修工事が進行中です。今月28日には国内最大規模のアジアゾウ舎がオープンしますが、他にも新しい施設が続々とオープンしています。
今年4月20日に「上池」の畔にオープンした、「ひがしやまパレット上池」です。カフェ・ド・クリエを展開する株式会社ポッカクリエイトが運営する新業態のカフェ「メゾン・ド・ヴェール」と、様々なグッズが並ぶ物販施設「ズー・デ・ガッテン」の2店舗で構成される商業施設です。特にカフェショップは園内で初めての出店です。
【参考】東山動植物園 新営業施設「ひがしやまパレット上池」がオープンします(2013年4月8日 東山動植物園ホームページ)
植物園の「洋風庭園」内に今月3日にオープンした「ガーデンテラス東山」。ちょっとリッチな気分を味わえる多目的レストランと、ウェディング施設があります。
【参考】ガーデンテラス東山公式サイト
【参考】東山植物園に「ガーデンテラス東山」オープン!(2013年9月5日 名古屋観光情報公式サイト)
レストランにはウォーターサイドシートもあり、夜には幻想的な演出で楽しませてくれます。
こども動物園・バラ園エリアと繋がる「花園橋」も今年の1月に架け替えが行われました。
昭和12年の開園当初から公開されており、2006年に国の重要文化財に指定された「植物園温室前館」では、保存のための改修工事が行われています。トラス構造の鉄骨造で、全面ガラス張りとなっています。当時は「東洋一の水晶宮」と呼ばれ、国内で現存する温室の中では最も古い温室です。
工事完了は6年後の2019年度となっています。
動物園北園のアフリカ大陸コーナーでは、新ハクトウワシ舎の建設工事が進んでいます。
ウッドデッキ風の新しい園路も整備されています。
オープンは来年の春頃の予定です。
なんかシュールな光景。。。
【参考】新ハクトウワシ舎整備工事(東山動植物園ホームページ)
こちらはかつてサルが逃走した、「こども動物園」エリア内にあるニホンザル舎。
2010年4月にオープンしたこの獣舎は、まるで人間が飼育されているかのような魅せ方が面白いです。
以前はサルの遊び場として、高圧線の鉄塔や普通の電柱に似せたタワーがありましたが、皮肉にもサルがそれを足場にして奥のコンクリートの壁を飛び越え、住宅街へと逃げてしまったので、今では完全に撤去されてしまいました。
帰ってきた「ムコドノ」。
磯野家もビックリのネーミング。
こちらは園内の一角で今も眠り続ける「東山公園モノレール」です。現在園内を周回している「スカイビュートレイン」の前身で、1964年2月に開業しました。当時は動物園人気による輸送力を強化するため、現在のスカイビュートレインとは異なる、地方鉄道法(当時)に基づく正式な「鉄道路線」として名古屋市交通局協力会(当時)が運行していました。また、サフェージュ式(軌道桁の下面から車体をぶら下げる方式で、国内では千葉都市モノレールや湘南モノレールなどで採用)を日本で初めて導入した実験路線でもありました。しかし、総延長は500メートルほどと短く、大規模な補修時期を前に赤字は膨らみ、スカイビュートレインに比べ駅の立地も不便であったことから、開業からわずか10年後の1974年12月に廃止されてしまいました。
上池門付近に架かる「彩景橋」から見た旧植物園駅の遺構。現在のスカイビュートレインの「植物園駅」は橋を渡った植物園内にありますが、この駅は動物園内にあり植物園内へのダイレクトなアクセスができませんでした。
駅の高架下には、当時のままと思われる売店が現役で営業を続けています。
東山動植物園のシンボル、「東山スカイタワー」です。1989年に市制100周年を記念して建設され、展望台やレストラン、防災無線の中継基地などを備えています。
今も全く色褪せない斬新なデザインです。
【東山スカイタワー 概要】
階数 地上7階
高さ 134m(標高214m)
延床面積 2,929.44㎡
敷地面積 約2,500㎡
建築面積 1,296.51㎡
竣工年月 1989年5月
建設地 名古屋市千種区田代町字瓶杁1-8
建築主 名古屋市
設計 名古屋市建築局営繕部、日本総合建築事務所名古屋支所