今月9日(水)に、大名古屋ビルヂングが待ちに待ったグランドオープンを迎えます。名古屋駅前の”顔”として、オフィスワーカーに広く親しまれてきた巨大な複合ビルが、スケールアップして名古屋の地に帰ってきました!
大名古屋ビルヂング Shops & Restaurants
大名古屋ビル Shops & Restaurants 正面
まずはグランドオープンに先立ち、プレス向けの内覧会が今月4日(金)に行われました。内覧会には、55社(約250人)の関係者が参加したそうです。一般向けの内覧会は、7日(日)と8日(月)の2日間行われ、私も参加してきましたがこちらも大盛況でした。
大名古屋ビル Shops & Restaurants 正面
今回内覧会が行われたのは、三越伊勢丹の新業態「ISETAN HAUS」のほか、レストラン街「大名古屋ダイニング」など、地下1階~3階までの4フロアです。注目の屋上庭園「スカイガーデン」(5階)は今回の内覧会の対象外となっており、グランドオープンまでお預けのようです。
都市景観の大幅な向上
ISETAN HAUS前より駅前ロータリー方面
建て替えによる大名古屋ビル本体のセットバックにより、周囲を取り囲む歩道の幅が、倍以上にまで大きく広がりました。また、旧ビル存在時には生まれ得なかったアングルからの撮影ができるようになり、写真の楽しさもまた一つ広がりました。写真奥に控える「名鉄百貨店」の再開発後は、さらに景観が変貌すると思うと今からワクワクします。
大名古屋ビル西(名駅通り)側・ISETAN HAUS前
こちらには、正面入口以外にもテナントへの出入口が複数設けられています。スポットライトに照らされた街路樹がテナントの明かりと相まって、夕暮れの街並みによく映えます。歩道の中央部に配置された植栽は、さりげなく腰掛けの役割も果たしており、無粋なベンチで景観が損なわれないよう配慮がなされています。
大名古屋ビル北側・立体駐輪場付近
名駅通りから一本東へ延びる市道。ここからは地下駐車場へ直接行くことができないので注意が必要です。
気づけばタワーズのグランドオープンから、もう16年…。月日が経つのは早いものです。
オフィスフロア 正面玄関
こちらも建物のセットバックにより、ビル前の歩行者空間が大幅に拡大しました。商業フロアはグランドオープンに向け準備万端ですが、オフィスフロアは現在もせわしなく引越し作業が行われています。オフィステナントは既に三菱系の企業でほとんどが埋まっている状態です。
オフィスフロアの入口脇には、Shops & Restaurantsの地下フロアへ下りる階段(サンクンガーデン)があり、名駅通り真下の「ダイナード」を経由して地下鉄東山線改札口へ接続しています。立体的な都市空間は、利便性だけでなく視覚的な楽しさも生み出しています。
サンクンガーデンに面して設置された真新しいショーウィンドウ。エレベーターの外壁や欄干にも強化ガラスが採用され、全体的に透明感を演出しています。
相次ぐ出店ラッシュ
背後には強力なライバルも…
今年6月にはJPタワー名古屋内に「KITTE名古屋」(40店舗)が、9月にはシンフォニー豊田ビル内に「ミッドランドシネマ」などが入る複合商業ゾーンが開業します。さらに来年に入ると、JRゲートタワー内に「タカシマヤゲートタワーモール」(150店舗)、ささしま地区では「グローバルゲート」の商業棟の開業も控えており、名駅地区界隈では未曾有の商業施設の出店ラッシュとなっています。大名古屋ビル・JPタワー・JRゲートタワーの3棟だけで、名駅地区の昼間人口はオフィスワーカーも含め約2万人増加すると見込まれています。
内覧会当日の様子
内覧会は、事前にネットで希望受付時間枠を選び申し込む形で行われました。先に受付だけ済ませておけば、当日内であれば何度でも再入場が可能だったようです。大名古屋ビルの電話窓口では再入場は「できない」との回答でしたが、当日の複数の案内係の方は「できる」との回答。三菱地所にとっても大事な内覧会ですので、情報共有は徹底してほしいですね…笑。
しかしながら、時間別の受付予約制と、案内係や警備員の方々の適切な誘導により大きな混乱もなく、落ち着いて見てまわることができました。
名駅地区に新しい風を吹き込むISETAN HAUSのロゴが洒落ています。一方でShops & Restaurantsのロゴはどこかレトロな雰囲気を醸し出しており、旧ビルから受け継がれた大名古屋ビルへの愛着を感じます。
「飛翔」と大名古屋ビル
「飛翔」モニュメントはロータリーの再整備に伴い、撤去されることが決まっていますが、なんだか勿体無い気もしてきました…。
煌びやかな大名古屋ビルの外観。右奥にかすかに見える「ダイヤビル」のデザインが絶妙にマッチしていて面白いです。
JRゲートタワーもほぼ外観は完成に近い状態になってきました。
夜空に浮かび上がる、屋上庭園に一列に並んだ木々が、とても誇らしげです。
「大名古屋ビルデイング」・「ミッドランド」・そしてミッドランドに映り込む「セントラルタワーズ」。
フロア内部
最近流行りのダーク調の内装とは異なり、ホワイトを基調とした眩しいほどに明るい店内がかえって斬新でした。
フロア内は、ISETAN HAUSと大名古屋ダイニングが、各階とも同一フロア内で互いに隣り合っており、飲食だけ、もしくはウィンドウショッピングだけ、というお客さんを同じ動線上に繋げるなど、回遊性を高めるために上手く誘導された造りになっていました。
ISETAN HAUSは三越伊勢丹グループ肝煎りの新業態だけあって、価格設定は高めですが個人的にも目に留まる品物がちらほら並んでいました。内装の意匠も、店舗一つ一つが本当に細かい部分まで凝られていて、三越伊勢丹のかなりの本気度が伝わってきます。
次回はもう少しフロア内を詳しく取り上げたいと思います。
※すべて2016年3月6日撮影。