東山動植物園では、2010年に策定された「東山動植物園再生プラン新基本計画」に基づく長期的なリニューアル工事が進められています。工事は各ゾーンに分けられ、通常営業をしながら段階的に進められています。整備期間は開園100周年を迎える平成48年(2036年)度までとなっています。
噴水前にあった旧「水族館」が解体されていました。東山動植物園再生プランの第二期整備計画では、「正面エントランスゾーン」として再整備が進められているエリアです。(後述)
かつては館内へ自由に入れたようですが、残念ながら私は入った記憶がありません…。最近では内部公開も中止され、ひっそりと建物だけが残されていました。
北園遊園地へと繋がる階段も、2本のうち左側の1本は通行止めになっています。
名古屋市ホームページより。跡地には、物販・カフェ「ZOOBO Gate」が整備されます。市が「東山動植物園 営業施設等二期 整備事業」として「正面エントランスゾーン」「アジアゾウ広場ゾーン(旧アジアゾウ舎跡地)」「アジアゾーン(旧中央休憩所跡地)」の3箇所にて飲食・物販施設の事業提案者を募り、最優秀提案者に選定された「(株)トヨタエンタプライズ」がそれぞれの施設の建設・運営を行います。園内に点在する屋内・屋外休憩所はいずれも老朽化が著しく、再整備が急務となっています。「ZOOBO Gate」は来年春にオープンする予定です。
名古屋市ホームページより。提案対象区域のそれぞれの位置関係。
現地の案内図でも、該当する3箇所は「工事中」となっています。
上の案内図の「現在地」付近。このあたりが「アジアゾウ広場ゾーン」です。右側が旧アジアゾウ舎のあった場所で、左側が新しくオープンしたアジアゾウ舎「ゾージアム」。園路の拡幅工事も完了しました。(旧アジアゾウ舎の写真はこちら)
旧アジアゾウ舎跡地に、今年3月に完成した無料休憩所「アジアゾウ広場」。冷暖房完備で、天候に応じて大型の折り畳み式サッシを開閉できるようになっています。これまで園内の大きな屋内休憩所は吹きさらしで、冬は非常に寒いイメージがあったので、これは小さい子どもにもありがたいですね。
向かいの「ゾージアム」にデザインを合わせ、スリランカの家をイメージした造りになっています。屋根は真新しいトタンですが、あえて古く見せるように表面に特殊な塗装がしてあるようです。
隣にはちょっとした芝生広場が設けられました。ワゴンやキッチンカーでの販売(土日祝+8月の予定)に活用されます。訪問時は芝生養生中でした。
この休憩所も、「(株)トヨタエンタプライズ」による民設民営の施設となっています。
こちらは東山動物園の目玉的存在となった「ゾージアム」。
2013年9月の移転リニューアルオープンにより、アジアゾウ舎としては国内最大規模の広さを誇ります。
ゾウ達がより自然に近い形で過ごせるよう、屋外スペースを大幅に拡張したほか、ゾウの遊び場として様々な仕掛けが施されています。屋内展示(写真奥の建物)では、アジアゾウやスリランカについて幅広く学ぶことができます。
新しい環境にゾウも少しは慣れたかな?
アジアゾウ舎付近。全体的に再整備が完了しています。
南休憩所付近。園内の高低差を極力少なくし、歩きやすくなるよう園路の再整備工事が進んでいます。
仮移転中のペンギン舎前。ベンチの増設と通路の拡幅が行われました。
上池南側の園路沿いにも、ベンチが整備(リニューアル?)されました。右奥にチラッと見えている東山モノレールの遺構は、産業遺産として今後も残される方針です。
「アジアゾーン」予定地付近。園内で最も大きい屋外休憩所であった「中央休憩所」は既に解体されています。
旧中央休憩所の東側で営業中の売店付近。工事の関係でかなりせせこましくなっています。ここの売店は開園当初から営業しているものと思われますが、新フードコートの完成後は営業終了となるでしょう。
フードコートの建設は既に始まっているようです。
旧中央休憩所跡地に完成予定の新フードコート「ZOOASIS(ゾアシス)」。こちらは現地にイメージパースが掲示してありましたが、当初のパースと変更になっています。アジアゾーンも正面エントランスゾーンと同じく来年春に整備が完了する予定です。パースでは小さい建物に見えますが、奥にも棟続きで建設されるため、結構な広さになりそうです。園内の中核的な休憩施設という位置付けでしょう。
建設中の新フードコートの北側にも休憩スペースや売店がありますが、こちらは今回の整備区域には含まれていません。
正門噴水付近のベンチで休憩していると、行き交う人々の目線がある一点に集中、、、
!!!
モリゾー・キッコロのコンセプトを受け継いだ?東山動植物園の公式キャラクター「ズーボ」でした。土日に限り、1日1~2回園内のどこかに出没します。
【外部リンク】再生事業の進捗状況(東山動植物園 公式サイト)
【外部リンク】東山動植物園内における営業施設の第二期整備事業者が決定しました(東山動植物園 公式サイト)
※写真はすべて2015年5月17日撮影。