「ユニモール」は1970年に開業した、地下鉄名古屋駅と国際センター駅(桜通線)を結ぶ全長430mの地下街です。店舗数は90店舗、店舗面積は6,162㎡と名古屋駅前にある地下街で最大規模を誇ります。現在、名古屋駅前では大規模再開発プロジェクトが複数進行しており、数年後にオフィス人口の大幅な増加が見込まれることから、国際センター方面へ延伸した1989年以来24年ぶりとなる大規模リニューアル計画を昨年7月に発表しました。
その2015年秋のリニューアルオープンに向けた改装工事が本格化してきたので、見てきました。
着工前の様子。リニューアル工事では、床タイルの張り替えや天井照明のLED化、案内板やシャッターの更新などが予定されています。また、既存店舗も大幅な入れ替えを行った上でテーマ別のエリアを設け、20代半ば~30代後半の働く女性をターゲットに、ファッション、飲食、健康、化粧関連のテナントを充実させる計画です。
商業区画の工事は2014年夏から始まる予定で、3つの区画に分けて1区画ごとに進められます。これにより店舗工事期間中、該当店舗は約1ヶ月間休業となります。
先行してリニューアル第一弾(店舗内を除く)が完了したエリア。床タイルの張り替えと照明のLED化、天井板の再塗装が行われ、明るい雰囲気に生まれ変わりました!
こちらのエリアはタイルのデザインが異なっており、全体的に茶色を基調としています。いずれも店舗の配置はまだリニューアル前と同じです。
これまで蛍光灯が設置されていたスリットにはLEDのダウンライトが設置されました。また、通路両端の間接照明の下にもダウンライトが増設されています。天井板は従来のものを塗装して再利用しています。
新しいタイル(手前)と古いタイル。
出入口前の避難用スペースはまだ工事が進んでいません。
ユニモールには、「プラザ」という名の付いた避難用広場が3つ(厳密には4つ)ありますが、そのうち2つはちょっとした休憩スペースになっています。写真はうち1つの「アートプラザ」。床材のみフローリング調のものに一新されていますが、その他はまだ手が付けられていません。全体的に昭和の雰囲気が漂います。
床タイルの張り替えが進行中のエリア。天井まわりはまだ以前のまま。
上の写真とほぼ同じ場所の1週間後。天井板が取り外され、空調設備の改修が行われています。
こちらはユニモールと国際センター駅の連絡通路をつなぐ「マリーンプラザ」。昨年夏の段階で既にリニューアルが完了していました。頭上の案内サインも一新されています。
「マリーンプラザ」の名のとおり、以前はこの明かり取りの下と奥の壁に水槽がありました。水槽は全部で7つあり、約30種類300匹の魚が泳ぐ「ミニ水族館」のような感じになっていました。基本的にエサは機械が自動で行いますが、職員が自ら与えることもあったようです。
「マリーンプラザ」の表記は現地からは既に無くなっていますが、ホームページ上にはまだ現存しています。
ただし、写真はリニューアル後のもので、水槽は写っていません。
腰掛スペースのくぼみ部分にも、水槽が埋め込まれていました。
ユニモールを端から端まで歩いてほしいとの思いから、89年の拡張時にこの場所に設置されたそうです。今ではかつての面影は全く残っていません。
水槽があった頃の貴重な写真が、こちらのブログで紹介されています。
壁のタイルも張り替えが行われ、白く明るいピカピカの壁に生まれ変わりました。
かつてラジオの公開録音などミニイベントが行われていたイベントスペースも、粋な"アートスペース”に。
向かい側のイベントスペースは工事用の資材置き場になっています。
結構長い工期です。
マリーンプラザに設置された新しい案内板。「UNIMALL」も新ロゴが採用されています。
「UNIMALL」旧ロゴ。
※写真は1枚を除いて2013年12月1日撮影。