13日(金)から冬型の気圧配置が強まり、全国的にも第一級の寒波に見舞われています。特に三重県北中部や知多半島などでは記録的な大雪となっており、三重県いなべ市では15日(日)朝7時現在で44センチと、6年前の2011年1月17日に匹敵する積雪となっているほか、四日市市の一部地域でも20センチ、知多半島でも10センチを超える積雪となっています。
なぜ広範囲に?
今回岐阜西濃だけでなく、三重や知多に加えて名古屋都心部など広範囲での積雪となった要因は、上空3000m付近(700hPa)の寒気が最大-26℃前後と、滅多に無いレベルにまで低下したことで強い雪雲が密に発生し、若狭湾から進入した後、伊吹山だけでなく、能郷白山や養老山脈など複数の山を越えて濃尾平野の広い範囲に流れ込んだためです。加えて、上空1500m付近(850hPa)の温度も-12℃前後まで下がり、地表付近も夕方から氷点下になるなど冷え込みが強まり、積もりやすい条件になっていたこと。これらが重なり、少しの風向きの変化では影響を受けないほど雪雲が広範囲にかかり続けた結果となりました。
JR関ヶ原駅ホーム(名古屋方)
今回は足を伸ばして関ヶ原まで来てみました。伊吹おろしがダイレクトに当たり、一面猛吹雪となっています。この区間は岐阜・名古屋通勤圏でステップ付きの列車は運行されていないので、屋根のないホームに着いた列車のドアが開くと、列車の床より積もった雪の高さのほうが高いことがあります。
この日の東海道線は列車運休などの大きな乱れはなく、名古屋方面への上り新快速も5~10分程度の遅れ(下りは最大15分程度)くらいでした。当駅は豊橋・名古屋方面からの新快速・特別快速も止まるため、名古屋から最短50分くらいでたどり着けます。
関ヶ原駅ホーム(米原方)
脇に置かれているのは、おそらく除雪用の重機でしょう。
JR関ヶ原駅
だれか自転車で辿り着いた人がいるのだろうか。
PM6:30 関ヶ原駅付近
JR関ヶ原駅前
アメダスでは、18時現在の関ヶ原の積雪は33センチでした。こんな大雪の中でも、ロータリー向かいの待機小屋から平常通り出動するタクシーには頭が下がる思いです。ただ、関ヶ原は時に50センチを超える積雪になることもあるので、今回は想定の範囲内かもしれません。
JR関ヶ原駅前
駅を後に。ちょこっとだけ駅前を歩いてみます。
駅前から国道21号(旧道)に至る
付近に駐車中の車の屋根にも、30センチ以上の積雪があります。
駅前ロータリーへと続く裏路地では、消雪パイプがフル稼働しています。豪雪地帯ならではの先人の知恵ですね。
国道21号(旧道)
こちらはなぜか消雪パイプは設置されていませんが、人の手で除雪が行われた形跡があります。
関ヶ原駅前交差点
歩道を歩くと、交差点の吹き溜まりなどにも30センチくらい積雪があり、ズボズボはまります。
県道236号(関ヶ原停車場線)
こちらも完全に歩道が埋まっています。沿道の駐車場へ入ろうとする車も、入庫前に一旦路上に停車し、乗入れ口の雪かきをしていました。気温は既に氷点下に突入しているので、少しの降雪量でも積もりやすくなっています。
万が一列車が止まって夜通しここに取り残されると詰むので、名古屋へ戻ります。
PM8:30 名駅
名駅通り
山間部と積雪量こそ違えど、雪の降る勢いは変わりません。
おそらく気象台のある千種区よりも、中村区も含めた西南部のほうが積雪量が多くなったと思われます。名古屋地方気象台は15日(日)朝8時に最大積雪量4センチを観測しました。
この辺りは地下道があるため、地上の人通りはほとんどありません。
除雪作業ありがとうございます
飛翔
2017年度に撤去予定の飛翔にとっては、最後の雪となるのか…?
PM9:50 栄
栄交差点
名駅前よりも若干積雪は少なく見えましたが、それでも降り方は名駅と変わらないくらいです。
日本生命栄町ビル(中央)
こちらも今年度解体予定のため、今回が最後の冬となります。
明日の朝も各地氷点下の冷え込みが予想されていますので、足元には十分お気を付けください。
※すべて2017年1月14日撮影。