地下鉄千種駅コンコース(旧千種地下街跡地)で工事が進められてきたトイレの移設工事が、2017年12月に完了しました。SNS等では、ここに完成したトイレがこれまでの名古屋の地下鉄のトイレの常識を覆すものと反響が上がっています。
(【お願い】この工事は、市営地下鉄の利用促進のため、”学生力を活かした市バス・地下鉄魅力創造プロジェクト”に基づく地元企業・大学生の皆さんとの連携によって、駅を通過点から”目的地”へと変えるために行われたものであることを念頭にご覧ください)
トイレの中はどうなっているのか!?
内照式の案内サイン
市交通局では、コスト削減の一環として一部の主要駅を除いて案内サインの非内照式化が行われました。この千種駅でも、利用客の少ない東改札口付近では明かりの点かないタイプに交換されましたが、このトイレのサインは内照式タイプが採用されています。利用者目線で見ると、地上駅に比べ地下駅の案内サインは特に認識性が高く保たれなければならないと思います。
2箇所の多目的トイレ
多目的トイレは、男子側と女子側にそれぞれ1箇所ずつ、計2箇所設置。
入口のオリジナル壁材
今回の計画には、金城学院大学(生活環境学部 環境デザイン学科)の学生がデザインしたオリジナル壁材の設置が含まれており、写真もその1つと思われます。壁材の製作は、接着剤や壁材、カウンター、トイレブースなどの製造を手がけるアイカ工業株式会社(清須市)が請負い、交通局へ寄付されることとなっています。
入口のフローリング
フローリング”調”の素材なのか、あるいは表面がコーティングされた本物の木材のようにも見受けられます。
同じく入口の頭上には天井ルーバーを採用。
入口の袖壁
一部をすりガラスにすることで、人の気配を感じやすくし、衝突を防ぐ役割も。見た目にもスタイリッシュ。
いよいよ中へ…
……!!
………!!!!
なんと木目調の袖仕切り!!!壁には間接照明。
柱にはモザイクタイル!!!
個室は2箇所あり洋式化。どう見てもホテルかデパートか超高層ビルの複合施設のトイレのようですが、これが本当に名古屋の地下鉄のトイレだと言われても、ここまでの本気ぶりは未だかつて見たことが無い…
極め付けは男子トイレにもあるこの化粧台。金城の女子大生の皆さんの目線で、予備校に通う学生などの利用が多いことを考慮されての設置なのかもしれません。本当に地下鉄のトイレ!?
デザインだけでなく、元地下街のテナントスペースだけあって、中がとにかく広い。名古屋の地下鉄でここまで広いトイレは地下鉄名古屋駅にさえありません。しかしこの千種駅の新しい女子トイレは個室が不足しているという声もあり、今回の交通局初の取り組みに対する利用客の声を踏まえ、今後の快適な地下鉄の駅空間づくりに反映して欲しいと思います。
外部リンク 学生力を活かした市バス・地下鉄魅力創造プロジェクト(名古屋市交通局公式サイト)
参考 名古屋市交通局が金城学院大学学生の提案をもとに 名古屋市営地下鉄千種駅に、”緑のミチクサ散歩道”を設置(2017年3月29日 アイカ公式サイト)
外部リンク 来年夏 地下鉄千種駅リニューアルへ(2017年3月29日 テレビ愛知 ネットニュース)
参考 【千種駅リニューアル】金城学院大生のコンセプトを採用 名古屋市交通局が記念式典(2017年3月31日 建通新聞公式ブログ)
※すべて2017年12月24日撮影。