東京駅周辺では、JR東日本とJRのグループ24社を会員とする「東京ステーションシティ運営協議会」が中心となり、駅構内、丸の内口、八重洲口、日本橋口などの周辺エリアをひとつの街としてとらえ、そのエリア全体の魅力を最大限に引き出し、継続的に価値を高めていくための活動を行っています。ソフト面では、2006年に命名された「TOKYO STATION CITY(東京ステーションシティ)」一帯の広報活動や環境整備活動が行われていますが、ハード面での再開発もJRが中心となって地上・地下両レベルで大々的に行われています。
八重洲口の駅前広場は2014年に整備工事が完了し、大変貌を遂げました。八重洲口のランドマークとなった、駅前広場に架かる長さ約230メートルの大屋根「グランルーフ」は、一足先の2013年に完成しています。
「グランルーフ」は「グラントウキョウノースタワー」(写真右端)と「サウスタワー」(左端)を結ぶ立体型の巨大な歩行者空間で、JRのグループ会社「鉄道会館」が運営する15の店舗を擁しています。駅前広場と合わせると、その広大さがよくわかります。
夜景。「光の帆」をイメージしたライトアップが非常に美しいです。
東京駅周辺に関してはあまり下調べしてこなかったのですが、私が泊まったこのホテルは「(仮称)東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業」の対象区域内にあるようです。再開発はA地区とB地区に分けて行われ、B地区には45階建て高さ245mの超高層ビルが建設される予定です。A地区はこのホテルを含む「八重洲中央口交差点」角(八重洲通り側)の敷地で、再開発後はオフィス・店舗・ホテルが入る11階建てのビルになります。ただし、私が気軽に泊まれるようなホテルは入らないかもしれません(笑)
周辺では、「(仮称)八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」区域内にも地上54階建て高さ250mの超高層ビルの建設計画があるほか、その隣の中地区でも再開発構想が浮上しており、2016~2023年度にかけ、3地区合計で総延べ約93万㎡という途方もない規模の再開発が動き出すことになります。
八重洲口では、鉄道会館ビルの解体に合わせ、駅前広場の再整備が行われました。非常にゆとりのある歩行者空間が生まれただけでなく、約3,000㎡にわたって植栽による緑化が行われました。
全体的に緑がふんだんに取り入れられています。まさに都会の中のオアシスです。
八重洲口ではひときわ目立つ「グラントウキョウノースタワー」(205m)。「サウスタワー」とともにJR東日本が中心となって再開発が進められ、2007年に竣工しています。
今度は丸の内口に出てきました。「JPタワー」は滑らかなV字のファザードが目を惹きます。
中央手前に「新丸の内ビルディング」。左端には「丸の内ビルディング」。丸の内駅前広場はまだ整備途中でした。
丸の内駅前広場の再整備に伴う新規掘削に合わせて、その地下空間でも大規模な改修工事が行われています。上写真は総武・横須賀線の「丸の内地下南口改札」付近に移設・整備された「動輪の広場」。団体客の待ち合わせスポットとなっています。
上の「現在地」が動輪の広場付近です。名駅の地下も入り組んでいますが、東京駅の地下は各案内板を見ても本当にワケがわかりません。地上と地下の区別が、イマイチ地図からでは把握できないからだと思います。東京駅周辺は、地上レベルでは丸の内側がメインですが、地下レベルでは八重洲側がメインとなっています。地下街も八重洲側はかなり充実していますが、丸の内側はどちらかというと"歩行者通路”としての役割に特化しています。
丸ビル・新丸ビルへの地下アプローチは、東京メトロ丸ノ内線のコンコースと完全に一体化しています。
丸ビル・新丸ビルと東京メトロ丸の内線・JR丸の内地下改札を一体的に結ぶ巨大な地下空間。広すぎる…。
こちらはJPタワー(KITTE)の地下アプローチですが、やはりスペース的に相当余裕が持たされています。有事の際を想定した設計になっているのでしょうか。相当な人数を収容できると思います。ちなみに撮影時間帯はいずれも日曜の早朝なので、人通りはほとんどありません。
※写真はすべて2015年7月25日撮影。