ナゴヤドーム前にて建設中の、名城大学の新キャンパス「ナゴヤドーム前キャンパス」の一部校舎がまもなく竣工を迎えるため、見てきました。工事は「北館」「東館」「西館」の1期と、「南館」(2017年2月竣工予定)の2期に分けられています。1期工事の完了後、まず今年4月に新設される「外国語学部」がドーム前キャンパスを利用します。そして2期工事の完了する2017年度に、人間学部(天白キャンパスより)と都市情報学部(岐阜県可児キャンパスより)が移転してきます。
水辺のあるキャンパス広場がシンボルに
まずはキャンパス内の建物の位置関係を見てみます。葉っぱのような形をした楕円形の広場を敷地中央部に配置し、その周りを4つの校舎が取り囲んでいます。また、校舎の周囲にデッキが張り巡らされており、それぞれが互いに孤立しないよう連携が強化されています。歩行者動線としては、ドームと地下鉄駅を結ぶペデストリアンデッキが架かり、人通りの圧倒的に多い北東側からキャンパス内へと描きたいところですが、東隣は別会社の敷地になっており、区画全体をフルに使えていない点が非常に残念な点ではあります。
落ち着いた意匠
ナゴヤドーム前キャンパス西館
市道名古屋環状線より。おそらくこの名古屋環状線から見たキャンパスが、今後巷では一番よく目にするアングルになると思います。西館には、産学連携施設やレセプションホール、ギャラリー、カフェなどが入る予定です。
キャンパス西側より正門正面(北館・東館)
向かって左が国際交流拠点などの入る「北館」。奥に張り出して顔をのぞかせているのが、図書館や体育館、クラブハウスの入る「東館」。右手前が「西館」です。敷地中央に設けられたキャンパス広場を、それぞれの校舎が取り囲んでいます。建設途中の「南館」は、ここからは西館の陰に隠れて見えませんが…
キャンパス広場拡大(南館)
少し北へ移動すると、建設中の「南館」が顔を覗かせました。キャンパス広場内では、せせらぎや緑地帯の造成工事が行われています。広場も2層型の立体型になっており、ゆるやかにカーブしながら敷地奥へと導く動線が訪れる人をわくわくさせます。南館には、研究室や講義室などが入る予定です。
正門付近の案内板も凝ったデザインです。「↑」の表記が、キャンパス全体のやわらかな雰囲気を表現しているかのようです。やはり空間のデザインは、こういった案内板一つにしても非常に重要な役割を担います。
イオンモールナゴヤドーム前
キャンパスのすぐ南側には、イオンモールが立地しています。ナゴヤドーム、ナゴヤドーム前矢田駅とペデストリアンデッキで連絡しています。
名古屋環状線の歩道
市道名古屋環状線側は建物が大きくセットバックして配置され、歩道幅がかなり広がりました。
北館玄関
市道名古屋環状線に面した北館の西側玄関前には、キャンパス広場とは別に小規模な丘が設けられました。おそらくここに腰掛けながら昼休みを取ることなどを想定されて造られたのだと思います。そしてその奥へと延びるデッキのカーブ具合が非常に斬新で興味を惹きます。
敷地北側より
手前が「北館」。そしてその奥に北館と一体化して「東館」があります。こちらにも壁伝いにデッキを通すなど、これまでの学び舎の常識を覆す非常に大胆な設計です。
北キャンパスゲート付近
キャンパス名は、「名城大学ナゴヤドーム前キャンパス」が正式名となりました。北側には駐輪場が整備されました。
いかかでしたでしょうか?名城大学は、この「ナゴヤドーム前キャンパス」の他に、「天白キャンパス」「八事キャンパス」「春日井(鷹来)キャンパス」がありますが、いずれのキャンパスでも校舎の改築工事が行われており、大学の都心回帰が進む中、名古屋市内を中心にかなりの積極投資が行われています。少子化の進む中、私立大学間の学生獲得争いは一層激しさを増しそうです。
【外部リンク】名城大公式ホームページ キャンパスリニューアル
※すべて2016年2月7日撮影。