三重交通グループは、かねて名古屋駅前(地下鉄「国際センター」駅前)で計画していた「名古屋三交ビル」の建替えに伴う解体準備工事に2017年7月より着手しました。東京五輪やリニア開業によるビジネス・観光需要に対応するため、最新鋭の設備を備えたオフィスフロアにグループ会社の機能を集約するほか、主力の1つである「三交イン」の最上級ブランドを導入し、地域No.1のビジネスホテルを展開するとしています。
地上16階建て 2018年7月新築着工
出典 「名古屋三交ビル建替え計画」のお知らせ(三重交通グループニュースより)
新ビルは地上16階建てで、1階には商業テナントを誘致し、桜通りの街並みに彩を添えた景観を形成します。2~7階にはオフィスフロアを設け、一部が賃貸向けとなるほか、三重交通グループ各社のオフィス機能を集約します。8~16階には同グル―プが展開するビジネスホテル「三交イン」のワンランク上のブランド、「三交インGrande」を導入します。全室バス・トイレセパレート式で、人工温泉質の大浴場を導入するほか、地下鉄桜通線「国際センター」駅からエレベーターで直結させる予定です。空間をゆったり確保した低層部に、スリムな高層部が乗っかるスタイルで、意匠全体にスッキリとした印象を与えています。新ビルは2018年7月に着工し、2020年6月に開業予定となります。
建替え工事が始まった「名古屋三交ビル」
現在の名古屋三交ビルは、1974年竣工・地上12階建て(延べ1万0397㎡)のオフィスビルで、上層階には三重交通のグループ企業が入居しています。低層階には一部商業テナントが入居しています。名古屋で東急ハンズ2店舗を運営する「(株)三交クリエイティブ・ライフ」は錦中央ビル内にあり、このビルには入居していません。
広告塔は「三交不動産」になっています。三交不動産の本社は三重県津市にありますが、戸建てやマンションの事業本部はこのビルが主体となっています。1階の「名駅営業所」にて仲介事業を行っており、地下には(株)三交ホームのショールームがあります。
このビルは2階がテラス状になっており、新ビルの意匠にもその特徴が受け継がれています。
1階にあったテナントも、三交不動産の名駅営業所などを除いて、既に近隣のビルに移転しています。
地下1階~2階をつなぐ、らせん状の外階段。
普段あまり見かけないらせん階段ですが、近隣では「クロスコートタワー」の1-2階フロアに採用されています。(内階段)
裏口にあった解体準備工事を知らせる張り紙。
ビル裏側の避難バルコニー。
まだ入居している企業がちらほら。
しかし、西側壁面から早くも解体用パネルが設置されています。
すぐ隣にある「名古屋銀行名古屋駅前支店」と街区を共にしていますが、一体開発とはならず…残念。
名古屋三交ビル裏から名古屋駅方面
名古屋駅まで地下鉄1駅分ですが、徒歩5分くらいの距離で名古屋駅からは地下街も伸びているので、比較的アクセスしやすい立地です。
参考 「名古屋三交ビル建替え計画」のお知らせ(2017年5月30日 三重交通グループニュース)
※2017年7月17日、7月23日撮影。