JRゲートタワーのグランドオープンより一足先に供用開始となった、名古屋市バスの新しいバスターミナル「名古屋駅バスターミナル」を見てきました。
歩行者空間の拡充
2017年4月2日撮影
ゲートタワーの新築による壁面後退により、歩道のスペースが大幅に拡充されました。今後はリニア開業に向けて区画再編が予定されており、この名駅通りでも更なる歩行者空間の拡大が予定されています。したがって、タイル舗装はゲートタワー側の一部分のみで、残るは暫定的なアスファルト舗装となっています。
拡幅前の名駅通り(2010年8月29日撮影)
名駅松坂屋の閉店日に撮影した、ほぼ同じ地点の写真です。松坂屋の入る旧ターミナルビルが敷地ギリギリに建っており、歩行スペースが現在と比べてかなり狭いのがわかります。
ゲートタワー正面エントランスのある大屋根広場からJPタワーにかけて、特に低層部を中心に直線的で連続したシャープなデザインが一体感を感じさせます。
役目を終えた旧市バスのりば
新バスターミナル供用開始直後の様子(2017年4月2日撮影)
新バスターミナルの建設期間中、名駅通り沿いに点在していた市バスのりば(仮設)はバリケードで閉鎖されていました。
完全に撤去された旧市バスのりば
早々に待合スペースの屋根が撤去されました。舗装はそのままの状態ですが、名駅通り周辺の再整備計画がまとまるまでの辛抱です。
未だ謎に包まれた正面エントランス付近
市バスターミナル正面入口(JRゲートタワー1F)
新バスターミナルの供用開始後も、1階の正面エントランス付近の通路沿いは終日シャッターが下りたままとなっています。最初は商業テナントかと思いましたが、どうやらそうでもなさそうです。だとするとシャッターの向こうには地下のリニア名古屋駅への入口が…!?
中央郵便局交差点(名駅通り)
ちょうどJPタワーとの境界線に近い、ゲートタワー低層棟の北東側に市バス・搬入車の出入口があります。歩行者用出入口も併設されているので、今回はここから中へ入ってみます。
各のりばは事前に要チェック!
名古屋駅バスターミナル構内図(名古屋市交通局公式サイトより 向かって右が北)
新しい市バスターミナルは、11ののりばがあります。JR桜通口寄りに降車場があり、都心部を巡る「メーグル」と「都心ループバス(C-758)」は西側(JR線路側)にのりばがあります。特に地下鉄以外の鉄道線から、これらのバスに乗り換える場合、KITTE名古屋のアトリウムを経由するよりも、ゲートタワー1階の正面エントランス、もしくはJR桜通口改札からの連絡口からアクセスしたほうが近道となります。また、名鉄線・近鉄線から「都心ループバス」に乗る場合は、バスターミナルでなくミッドランドスクエア前から乗車した方がさらに近いです。
名古屋駅停留所案内図(名古屋市交通局公式サイトより)
都心ループバス(C-758)など4系統は、図右下の「ミッドランドスクエア前」の停留所も存続しています。名鉄・近鉄からの乗車は、この21番のりばが圧倒的に近いです。
早速バスターミナルの中を巡ってみた
市バス降車所
名駅通り側から入ってすぐのところに降車所があります。JR名古屋駅・地下鉄東山線名古屋駅への乗り換えにも一番近いです。
ロッカースペース
降車場付近にはロッカースペースが設置されました。この他、JPタワー内の市バスターミナル寄りの休憩スペースにもロッカーが増設されています。市バスを降りてすぐに荷物を預けられるので、重い荷物を持ちながら右往左往することも少なくなりそうです。
金の時計広場・JR桜通口改札連絡口
降車場を過ぎると、左手にある連絡口です。JR名古屋駅へのアクセスはこの連絡口が一番近くて便利です。本記事にはありませんが、JRタカシマヤの荷物預けサービスカウンターもこの奥にあります。
ミスターミニット JRゲートタワー店
2017年4月1日の市バスターミナル供用開始と同時にオープンしました。靴やバッグ・時計の修理のほか、iPhoneの画面交換(Android不可)なども受け付けており、万が一落として液晶が割れてもすぐに修理してくれます。観光客にもありがたい充実したサービスです。(営業時間:10:00~20:00)
ターミナル内部は至ってシンプルな造りになっていますが、歩行者通路はガラス張りの風除けで仕切られており、安全性が確保されています。
市バスターミナルはJRゲートタワーとJPタワーの敷地内にまたがっており、東西の奥行きがかなりあります。
なごや観光ルートバスは11番のりばから─
なごや観光ルートバス 「メーグル」のりば(11番のりば)
降車場を過ぎ、JR連絡口付近から右(北)へ折れて通路を進むと、一番最初にあるのりばが「メーグル」のりばです。
「メーグル」は名古屋駅を出発し、トヨタ産業技術記念館や名古屋城・徳川美術館と栄をめぐる観光客向けの循環バスです。
総合案内板(10番のりば付近)
市バスの運行情報のほか、市内の観光情報などを多言語対応のタッチパネルで提供する最新の案内板が設置されました。
上段:中国語 下段:英語
タッチパネルの言語選択タブで、英語・中国語・韓国語・日本語の切り替えができます。
都心ループバスは9番のりばから─
都心ループバス (C-758系統)のりば(9番のりば)
市バスターミナルの供用開始に伴い、運行ルートに大須が加わった都心ループバスのりばです。平日・土休日ともに昼間は10分間隔で運行されており、地下鉄を利用せずに納屋橋・栄・矢場町・大須の各方面へ名駅から1本でアクセスできます。地下駅の上下移動が無いので、体の不自由な方にも優しい移動手段です。
各のりばの頭上には、案内ディスプレイが設置されています。また、接近時には行き先アナウンスが流れます。
ターミナル西側(JR線路側)にある7~11番のりば。自動ドアで完全に分離されています。写真奥はJR桜通口改札方面。
ルーセントタワー側より桜通口方面。ここまで来ると完全に方向感覚が無くなります。笑
KITTEアトリウム連絡口付近
左側にKITTEの連絡口があります。このあたりは少し天井が高くなっており、滞留スペースも広く取られています。奥のエスカレーターは2階のゲートタワーモールへ繋がっています。
待合スペースから待機場を覗いてみる
ルーセントタワー側から桜通口方面。手前にブルーの標準カラーリングの市バスと、その後ろに都心ループバス、メーグル、基幹バスと続き、4種類の市バスを見ることができます。
桜通口側からルーセントタワー方面。天井の配管がサイバーチックです。
市内最大の市バスターミナルらしく、非常にゆとりのある設計です。
右側がルーセントタワー側。奥がJR線路側。このあたりは通路に沿って明かり取りの窓がありますが、外に民家があるため曇りガラスとなっています。
市バスターミナルは、JRゲートタワーとJPタワーの2つの敷地にまたがっています。ターミナル中央部に、互いのビルの境目があります。
【外部リンク】名古屋駅バスターミナルへの市バスの乗入れ及び都心ループバスの大須地区への延伸について(名古屋市交通局公式サイト)
【外部リンク】名古屋駅バスターミナル(名古屋市交通局公式サイト)
※日付記載のないものは2017年4月23日撮影。