GWに近鉄を利用して奈良へ行ってきましたので、ぶらっと途中下車してみました。
近鉄奈良線は、「近鉄奈良駅」と東大阪市の「布施駅」を結ぶ、全長26.7kmの近鉄のドル箱路線です。阪神なんば線の開業(2009年)を機に阪神電鉄と相互直通運転を行っており、現在は奈良県内でも阪神の車両を見ることができます。直通運転の開始により、線内では奈良から大阪難波を経由して尼崎や神戸三宮へ向かう列車がほとんどになりました。同線は利用客が多くたいへん賑わっており、ラッシュ時は10両編成の列車も多く行き交います。2013年現在の再混雑時間帯の輸送人員は1時間あたり30,110人で、大阪線の26,450人よりも多く、名古屋線(14,830人)の倍以上となっています。
大和西大寺駅の構内。これは改札を出たところではなく、改札を入ったところです。近鉄が展開する駅ナカ「Time's Place 西大寺」があります。
橋上駅舎の改札内とは思えない、デパートのような本格的なショッピングゾーンが広がっています。飲食や物販・食料品など29のテナントが集結しています。
店頭には列車の発車標も設置されています。これにはカルチャーショックを受けました。
列車を降りてホームから改札階へ上がってくると、このように改札を出る前に多数のお店が広がっているため、うっかり改札を出たものと錯覚しがちになります。笑 ちなみに「駅ナカ」の定義は改札内外いずれの店舗も含まれるようですが、改札内に本格的なショッピングゾーンがある駅は名古屋では思いつかない(ミュープラット金山も改札外)ので、とても新鮮でした。乗り換えの待ち時間などに、改札を出なくても時間を潰せる点が非常に魅力的です。
反対に、改札を抜けるとすぐに地上へ下りる階段があり、店舗はありません。(写真奥が改札外)
エキナカは橋上駅舎を増床する形でホーム上に人工地盤を設け、駅の上部空間を上手く活用しています。
夕方の大和西大寺駅北口改札。利用客が多く、非常に賑わっています。
北口改札のすぐ目の前にある 「サンワシティ西大寺」。飲食店や予備校などが入る複合商業施設です。
中央奥に見えるのは、近鉄百貨店とイオンが同居する大型SC「ならファミリー」。1972年に開業した、日本で最初の2核型ショッピングセンターです(現建物は2代目)。地下に下りると、近鉄百貨店とイオンの食品売り場がそれぞれ独立して並ぶという非常に珍しい構造になっています。西大寺駅到着前の車掌アナウンスでは「イオン」や「ならファミリー」とは言わず、必ず「大和西大寺・西大寺近鉄百貨店前」と放送しています。
大和西大寺駅駅舎。外から見るとさほど大きな駅舎ではないのですが、構内は意外と広いです。奈良線・京都線・橿原線の3線が集まる拠点駅で、一日およそ46,000人が利用しています。